水鏡文庫

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夕暮れの鴉

 

だめな自分だって自分なんだろうけどさ、それは分かるよ、うん。でも、私は、いつだって最高でいたいんだよ。最高でいれるように、努力して、だめになってしまったら、許してくれる場所が、ほしいんだよ、そういう場所がさ、あったら、私ももうちょっと、なんてさ。

 

私は、きみにとっての居場所になれたならさ、なりたくて、なりたかった。だけど、きみにとって、重すぎたんだね。私はきっと、きみに、むかしの私の影をみていたんだ。影がゆれて、蕩けた。むかしの私の影は、幾度も私のまえに現れて、泣いている。私は、きみの笑顔をみたことがないのだ。

 

絶望って、あかるいものだよ。

 

思想なんてひとりひとりちがって、それでよくて、でも、どうしても、どうしたって受け入れられない、そんな思想があったとき、そこに新しいものが生まれるのだろうなと、なんだかわけわかんないこと考えてる月曜日の深夜。

 

ちがう思想に出会ったとき、糾弾するんじゃなくて、自分を創る材料にしたいなあ。

 

つよさなんて、幻覚だよ。たちまちぼやけては、私の手をすりぬけていくような、もの。

 

遠くに行きたいな、ぼんやりと車窓から田んぼをながめながら、おいしいお弁当をたべながら、列車に乗って、どこかの夕暮れに行きたいな。

 

鴉の黒はいつまでも、変わらなくて、それが私には心地よくて、小さい頃から変わらないのは、いつだって私には鴉だけだったのだ。

 

夕暮れのパレットに、きみを混ぜ込んだ。

 

しあわせなんて、ほんとうにあるとは思えないねなんて、そんな目をして言わないで。ぼくのしあわせをきみにあげたいから、一緒になんとかなるしかないよ。

 

夕暮れの楽しさに、日の出の絶望。

 

揺れた菜の花に、憧憬を抱いた私は、生々しいくらいに人間だったよね。

 

きみにすきだと言ってほしくて、書いたこの文章を私まで好きになっていて、私がきみを好きな気持ちはほんとうなんだなと知る。

 

だめになったぼくをみて、絶望しないでね。

 

なんとかしていこうな。